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委ねられた選択「涼宮ハルヒの消失」

シリーズ最高傑作と名高い「消失」。
確かに凄く面白かったです。

涼宮ハルヒの消失

◇収録

・プロローグ
・第一章
・第二章
・第三章
・第四章
・第五章
・第六章
・エピローグ

◇アニメ該当話

なし
題名どおり、突如世界が改変され、キョンがいる世界はハルヒがいない世界になってしまったという話。まあ、実際はハルヒもいるんですけども。
涼宮ハルヒシリーズで一番面白いのが、実はハルヒメインではない話とは皮肉なものですが、面白いのだからしょうがない。それにハルヒも最後に見所がありましたしね。

今までの非日常な生活に慣れてしまっていたキョンが、急に日常的な世界に戻されてしまう。そこでキョンに湧き上がる「SOS団のある世界に戻りたい」という感情。
読み進めているうちに読者もハルヒのいる世界でのドタバタなやり取りが見たい、と思うようになり、キョンと気持ちが同調してきます。
そして最終局面に差し掛かると、キョンはある選択を委ねられます。


この作品ではキョンのハルヒやSOS団に対する思いが表面に出てきます。「それでも、ハルヒなら…ハルヒならきっと何とかしてくれる…」的な最後の望みをハルヒに託すキョンの心情とかですね。
普段は長門の頼もしさに隠れて目立ちませんでしたけど、あのような状況下に置かれて実感するハルヒの頼もしさは、読んでてニヤリときましたね。


あと、長門はキョンとこのような形で関わりたかったという深層意識は、普段の長門からは読み取れないものであり、そこも面白かった。
ただ、個人的には改変後の長門はしっくり来ないかな。やっぱり無口である中で少しずつ変わっていく長門の仕草とかにこそ長門の可愛さがあると思いました。俺はね。

そして最後の見所と言えば元の世界に帰還した直後のハルヒ。何だかんだ言いながら一番キョンを心配していたハルヒが可愛くてもうね。究極のツンデレとでも言いましょうか、いやはや素晴らしかったです。


「退屈」収録の「笹の葉ラプソディ」から繋がるタイムトラベルものですが、この「消失」の面白さはタイムトラベルというよりもキョンの心境の変化でしょう。
この作品には、最後にキョンの自分自身への問いかけと言う形で、読者への問いかけがあります。それは「あなた」はこの世界に入りたくないのか、という問いかけ。

キョンの一人称であるこの物語だからこそ、キョンと共に物語に入っていける。選択を委ねられているのは、キョンであり、そして読者でもあるのです。
だから俺は選択します。作品の中でしか楽しめない「非日常」を。


(参考)
ウィンドバード::Recreation - なぜ『涼宮ハルヒの消失』は傑作なのか

| その他ラノベ | 23:28 | comments:0 | trackbacks:0 | EDIT

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